公正証書遺言の作成方法|必要書類・証人・費用・手順を行政書士が解説
公正証書遺言は、 遺言者が公証人に遺言内容を伝え、 法律で定められた方式に従って作成する遺言です。
自分で作成する自筆証書遺言とは異なり、 公証人が関与して作成するため、 方式の不備によって遺言が無効となるリスクを 抑えられることなどが特徴です。
遺言内容の検討、 必要書類の準備、 公証人との事前打合せ、 証人2名の手配などを行ったうえで、 作成日を迎えるのが一般的です。
この記事では、 公正証書遺言の作成方法について、 作成までの流れ、 必要書類、 証人、 費用、 自筆証書遺言との違いなどを、 札幌市の行政書士が分かりやすく解説します。
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目次
- 1 公正証書遺言とは?
- 2 公正証書遺言を作成する6つの手順
- 3 STEP1|遺言内容を決める
- 4 STEP2|公正証書遺言の必要書類を準備する
- 5 STEP3|公証人と事前に打ち合わせる
- 6 STEP4|証人2名を準備する
- 7 STEP5|公正証書遺言の作成日を決める
- 8 STEP6|作成当日の流れ
- 9 病気などで公証役場へ行けない場合は?
- 10 公正証書遺言の費用はいくら?
- 11 公正証書遺言と自筆証書遺言の違い
- 12 遺言執行者を決めておくべき?
- 13 公正証書遺言だけで死亡後の手続きはすべて対応できる?
- 14 行政書士に公正証書遺言を依頼すると何をしてもらえる?
- 15 公正証書遺言でよくある質問
- 16 公正証書遺言についてあわせて読みたい記事
- 17 まとめ|公正証書遺言は事前準備が重要
- 18 札幌で公正証書遺言の作成をご検討中の方へ
公正証書遺言とは?
公正証書遺言とは、 公証人が関与して作成する遺言方式です。
遺言者が遺言内容を公証人に伝え、 公証人がその内容を公正証書として作成します。 作成時には、 原則として証人2名の立会いが必要です。
公正証書遺言には、 主に次のような特徴があります。
- 公証人が関与して作成する
- 方式不備による無効のリスクを抑えやすい
- 遺言書の原本が公証役場で保管される
- 家庭裁判所による検認が不要
- 遺言内容について事前に公証人と調整できる
遺言書の存在や内容を確認した後、 遺言に基づく相続手続きへ 進みやすくなります。
公正証書遺言を作成する6つの手順
公正証書遺言は、 一般的に次のような流れで作成します。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1.遺言内容を検討する | 誰に、どの財産を、 どのように相続・遺贈させるかを整理します。 |
| 2.必要書類を準備する | 戸籍、本人確認資料、 不動産や預貯金などの 財産資料を準備します。 |
| 3.公証人と事前打合せ | 遺言内容と資料を公証人へ伝え、 公正証書遺言の案文を調整します。 |
| 4.証人2名を手配する | 法律上、 証人になることができる人を 2名準備します。 |
| 5.作成日時を決める | 公証人、遺言者、証人の予定を調整して 作成日を決定します。 |
| 6.公正証書遺言を作成する | 公証人が遺言者本人の意思を確認し、 法律で定められた方式に従って 公正証書遺言を完成させます。 |
STEP1|遺言内容を決める
最初に、 「誰に、どの財産を渡したいのか」 を整理します。
例えば、 次のような内容です。
- 自宅不動産を誰に相続させるか
- 預貯金をどのような割合で相続させるか
- 相続人以外の人に財産を遺贈するか
- 遺言執行者を指定するか
- 祭祀を承継する人を指定するか
単に 「長男に全部相続させる」 と決めるだけではなく、 所有する財産と相続関係を確認しながら 内容を整理することが重要です。
財産の分け方だけでなく、 相続開始後にどのような問題が生じる可能性があるかも 考えて内容を決めます。
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STEP2|公正証書遺言の必要書類を準備する
必要となる書類は、 遺言内容や財産の種類、 相続人・受遺者との関係などによって異なります。
一般的には、 次のような資料を準備します。
| 種類 | 主な資料 |
|---|---|
| 遺言者本人 | 印鑑登録証明書や本人確認資料など |
| 相続関係 | 遺言者と相続人との関係が 確認できる戸籍謄本等 |
| 相続人以外への遺贈 | 受遺者を特定するための 住民票等 |
| 不動産 | 登記事項証明書、 固定資産評価額を確認できる資料など |
| 預貯金 | 金融機関名、支店名、 口座情報や残高等を確認できる資料 |
| 株式・有価証券 | 証券会社の資料など 財産内容を確認できるもの |
| 遺言執行者 | 氏名・住所等を確認できる資料 |
最初からすべてを自己判断で取得するより、 遺言内容を整理してから 必要書類を確認すると効率的です。
STEP3|公証人と事前に打ち合わせる
必要な内容と資料を整理したら、 公証人との事前調整を行います。
遺言内容や相続関係、 財産内容などを公証人へ伝え、 公正証書遺言の案文を 作成・確認していきます。
内容に修正が必要な場合は、 作成日前に調整します。
そのため、 通常は公証役場へ行ったその日に 初めて遺言内容を伝えて 完成させるわけではありません。
STEP4|証人2名を準備する
公正証書遺言を作成する際には、 証人2名の立会い が必要です。
ただし、 誰でも証人になれるわけではありません。
例えば、 次のような人は証人になることができません。
- 未成年者
- 推定相続人
- 受遺者
- 推定相続人・受遺者の配偶者や直系血族
- 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記および使用人
特に、 推定相続人や財産を受け取る予定の人、 その配偶者・直系血族などは 証人にできないため注意が必要です。
証人を自分で準備することが難しい場合には、 公証役場や専門家へ相談して 手配する方法もあります。
行政書士トリキ法務事務所でも、 公正証書遺言作成時の証人について ご相談いただけます。
STEP5|公正証書遺言の作成日を決める
遺言内容と案文が固まり、 必要書類と証人の準備が整ったら、 公証人と作成日時を調整します。
作成当日は、 遺言者本人と証人2名が 所定の手続きに参加します。
遺言者本人の意思を確認しながら、 公証人が法律で定められた方式に従って 公正証書遺言を作成します。
STEP6|作成当日の流れ
作成当日は、 遺言者本人の意思に基づく遺言であることを確認しながら 手続きが進められます。
公証人が遺言内容を確認し、 遺言者および証人が内容を確認したうえで、 法律で定められた方式に従って 公正証書遺言が完成します。
作成後、 公正証書遺言の原本は 公証役場で保管されます。
病気などで公証役場へ行けない場合は?
病気や身体上の事情などにより、 遺言者本人が公証役場へ行くことが 難しい場合があります。
このような場合には、 事情に応じて公証人が 病院・施設・自宅などへ出張して 公正証書遺言を作成できる場合があります。
高齢であることだけを理由に 遺言ができなくなるわけではありませんが、 本人の意思確認が難しい状態では 作成できない場合があります。 将来の認知症などが心配な場合には、 早めに準備することが重要です。
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公正証書遺言の費用はいくら?
公正証書遺言を作成する場合には、 公証人へ支払う手数料が必要です。
公証人手数料は、 遺言によって財産を受け取る人や 財産の価額などによって計算されるため、 すべての遺言で同じ金額になるわけではありません。
また、 公証人が病院・施設・自宅などへ 出張する場合には、 通常の公証人手数料以外の費用が 生じる場合があります。
実際の費用は、 遺言内容と財産額を整理したうえで 確認するのが確実です。
なお、 行政書士へ公正証書遺言の作成支援を依頼する場合には、 公証人へ支払う手数料とは別に 行政書士報酬が必要となります。
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公正証書遺言と自筆証書遺言の違い
| 比較 | 公正証書遺言 | 自筆証書遺言 |
|---|---|---|
| 作成 | 公証人が関与 | 原則として本人が作成 |
| 証人 | 2名必要 | 不要 |
| 公証人手数料 | 必要 | 不要 |
| 原本の保管 | 公証役場で保管 | 本人保管または 法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用 |
| 家庭裁判所の検認 | 不要 | 法務局の保管制度を利用していない場合は 原則必要 |
どちらの方式が適しているかは、 財産内容、 家族関係、 遺言内容などによって異なります。
特に、 相続人が複数いる場合、 不動産がある場合、 相続人以外へ財産を残したい場合などには、 相続開始後の手続きまで考えて 遺言方式を検討することが重要です。
遺言執行者を決めておくべき?
公正証書遺言を作成する際には、 遺言執行者を 指定することもできます。
遺言執行者は、 相続開始後に遺言内容を実現するために 必要な手続きを行う人です。
遺言内容によっては、 遺言執行者をあらかじめ指定しておくことで、 相続開始後の手続きを 進めやすくなる場合があります。
誰が相続手続きを進めるのかまで考えて 遺言内容を設計しておくことが重要です。
公正証書遺言だけで死亡後の手続きはすべて対応できる?
公正証書遺言は、 主に死亡後の財産承継について 本人の意思を残すためのものです。
一方で、 亡くなった後には、 財産の相続以外にも さまざまな手続きが発生します。
例えば、
- 葬儀や火葬に関する手続き
- 納骨
- 施設や賃貸住宅の退去・明渡し
- 電気・ガス・電話などの解約
- 家財の処分
- 各種サービスの解約
などです。
これらを特定の人へ依頼しておきたい場合には、 死後事務委任契約 を遺言とは別に検討することがあります。
行政書士に公正証書遺言を依頼すると何をしてもらえる?
行政書士へ公正証書遺言の作成支援を依頼する場合には、 単に文章を作成するだけではなく、 遺言内容を整理しながら 公正証書作成までの準備を進めます。
行政書士トリキ法務事務所では、 内容に応じて次のようなサポートを行います。
- 遺言内容のヒアリング・整理
- 相続関係や財産内容の確認
- 必要書類の案内・収集支援
- 遺言書案の作成
- 公証人との事前調整
- 公正証書案の確認
- 作成日時の調整
- 証人の手配
現在のご希望や家族関係、 財産内容を確認しながら、 遺言内容と必要な手続きを整理していきます。
公正証書遺言でよくある質問
Q. 公正証書遺言は自分だけで作れますか?
Q. 家族を証人にできますか?
Q. 公正証書遺言を作れば相続でもめませんか?
Q. 公正証書遺言には家庭裁判所の検認が必要ですか?
Q. 公正証書遺言は後から変更できますか?
Q. 公証役場へ行けなくても作成できますか?
Q. 証人を用意できない場合はどうすればよいですか?
Q. 札幌でも公正証書遺言の作成を依頼できますか?
公正証書遺言についてあわせて読みたい記事
まとめ|公正証書遺言は事前準備が重要
公正証書遺言は、 公証役場へ行くだけで その場ですぐ完成するものではありません。
遺言内容を決め、 相続関係や財産を確認し、 必要書類を準備したうえで、 公証人との事前調整や 証人2名の手配を行います。
特に、 財産の種類が多い場合や、 相続人以外への遺贈を考えている場合、 家族関係が複雑な場合などは、 早めに内容を整理しておくことが重要です。
また、 認知症などによって 本人が遺言内容を理解して判断することが 難しくなってからでは、 遺言を作成できない場合があります。
「まだ元気だから必要ない」 ではなく、 自分で財産の承継方法を決められるうちに 準備する ことが重要です。
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札幌で公正証書遺言の作成をご検討中の方へ
行政書士トリキ法務事務所では、 遺言内容の整理、 必要書類の準備、 公証人との事前調整、 証人の手配など、 公正証書遺言の作成をサポートしています。
「何を遺言に書けばよいか分からない」
「必要書類を自分で調べるのが大変」
「公証役場とのやり取りを任せたい」
「証人を用意できない」
「遺留分にも配慮して遺言を作りたい」
このような段階からご相談いただけます。

