後見人になってから最初にすること③

前回に引き続き後見人に就任したら最初に行うことをまとめました。
就任当初には様々なことを行う必要があります。順番に行っていきましょう。

後見人になってから最初にすること③

家庭裁判所に初回報告

前回の「後見人になってから最初にすること②」で作成した、財産目録と年間収支予定表、各種資料を家庭裁判所に提出します。必要に応じて、他の書類等の提出も求められることがあります。

報告書提出の期限

家庭裁判所に提出する報告書には期限が定められています。提出期限は審判から2カ月後になっていることが一般的です。期限に遅れないよう、すみやかに調査を行いましょう。もし、間に合わない場合は提出期限内に家庭裁判所に連絡するようにしましょう。

生活費の確保

生活費や医療費など、現金での支払いに対応できるように、就任したらいくらか引き出して小口現金として保管しておきましょう。
小口現金は現金出納帳を利用しながら管理します。これは、パソコンのエクセルなどで管理しても、手書きのノートなどで管理しても構いません。

関係機関に後見人就任の届出

市区町村役場や金融機関などに後見人に就任したことについて届出を行います。届出を行うことにより、後見人は本人に代わって手続きを行うことができるようになります。
各届出書については、それぞれの窓口で所定の用紙が用意されているので、それを使用しましょう。

主な届出先
  • 市区町村役場
    年金課、高齢福祉課、介護保険課、税務課など
  • 金融機関
    銀行、証券会社など
  • 年金関係
    年金事務所など
  • その他
    施設、病院、税務署など

届出の際、窓口に成年後見に関する届出を行いたいことを伝え、必要な書類などを確認しておくとよいでしょう。

まとめ

今回は後見人就任後に行うことの家庭裁判所への報告や後見人の届出についてまとめました。後見人の届出に関しては、各届出先により成年後見制度への理解度に差があり、窓口で相当な時間がかかってしまうこともあります。
成年後見制度に関してお困りごとなどございましたら、専門家に相談するとよいでしょう。

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