後見人になってから最初にすること②
前回に引き続き後見人に就任したら最初に行うことをまとめました。
就任当初には様々なことを行う必要があります。順番に行っていきましょう。
後見人に就任したら行うこと②
財産目録の作成
前回の「後見人になってから最初にすること①」で調査した内容から、財産目録を作成します。
財産目録とは、本人の資産の内容を個別具体的に記載した一覧表です。財産目録の資料として、通帳のコピー、不動産の登記事項証明書など、財産の情報が確認できるものが必要です。
通帳のコピー
財産目録と一緒に提出する通帳のコピーは、方法が定められています。基本は、A4用紙に縦置きです。
コピーは表紙、中表紙、履歴を提出します。履歴については申立て以降に記帳された部分を提出します。
財産目録と提出書類
財産目録には、管轄の家庭裁判所に所定のひな型があります。申立ての際に作成した財産目録を参考に記入するといいでしょう。また、財産目録と一緒に提出する書類は以下になります。
- 預貯金・現金
申立て時から最新の残高が記載された通帳のコピー - 不動産
不動産登記事項証明書
固定資産評価証明書
賃貸借契約書など - 有価証券
証券会社や金融機関が発行した取引残高が確認できる書類等のコピー - 保険契約
保険証券のコピー - 負債
請求書
負債の内容が確認できる資料のコピーなど
年間収支予定表の作成
後見人は、本人に関する年間の収入と支出を把握して、年間の予算を決める必要があります。このとき、年間収支予定表を作成します。
収支を確認した際、収入が支出を上回る場合や、十分な貯蓄がある場合には問題はありませんが、そうでない場合には生活保護制度の利用なども検討する必要があります。
本人の財産を把握し、年間収支予定表を作成することは、今度の後見に関する方針を決める際に重要になります。
年間収支予定表と提出書類
年間収支予定表には、管轄の家庭裁判所に所定のひな型があります。
年間収支予定表と一緒に提出する書類は以下になります。
- 本人の定期的な収入
年金額決定通知書
年金証書
通帳のコピーなど - 本人の定期的な支出
施設の料金表
賃貸借契約書のコピー
納税通知書など
まとめ
今回は後見人就任後に行うことの財産目録や年間収支予定表の作成についてまとめました。年間収支予定表は今度の後見に関する方針を決める際に重要になりますので、慎重に作成しましょう。
成年後見制度に関してお困りごとなどございましたら、専門家に相談するとよいでしょう。
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